みなさんこんにちは、かずかずです!
これまで、「休職のお話」と「復職・退職のお話」を書いてきました。自分の体験・経験をあくまで主観的に書いたものになります。一物語として休職・退職等を考えられている方の参考になることができれば幸いです。
三回目となる今回では、実際の手続きについてご紹介しようと思います。具体的には、退職の手続き、そしてその後の手続きについて順番に書いていきます。また自分が参考にしたサイト等も紹介していきたいと思いますので、是非参考にしていただけたらと思います。
目次
退職に当たっての手続き
退職日の決定
まず初めに退職日を決定します。退職日とは、最終出社日ではなく実際に「会社を辞める」日になります。
自分の場合は休職期間満了による退職であったため、人事部に復職しない旨を連絡した際に、電話にて向こうから具体的な退職日を言い渡されました。そして、自分がそれを承認・確認するプロセスを経て退職日が決定となりました*1。
退職日は休職満了日となり、その日までに必要な手続きを連絡してもらいました。具体的に必要な手続きは、人事からメールでリスト化されたものを渡され、一つずつ解消していく流れになります。
自分の場合は就業規則に則って、休職期間満了から半自動的に退職日が決定されましたが、ほとんどの場合が自主的に申し出るケースだと思います。まずはとにかく、就業規則を確認するようにしてください。退職日についての条件(何日前に申し出る必要がある等)や手続きの基本的な情報を揃えることができます。
また退職日を決定する前に、退職を決定した際には上長にしっかり伝える必要があります。その際のマナーなどは規則として決まっているものではないので、様々な情報を調べた上で自分なりに誠意をもって行動する必要があるでしょう。
そして具体的な退職日の決定においても、就業規則、有給の消化、転職先の入社日、そして保険や年金の更新などのメリットとデメリットを把握した上で決定することをお勧めします。
参考URL
退職の申し出|誰に言う?いつ伝える?円満退社のコツ |【エン転職】
知らないと損する!?退職日の決め方ガイド | 転職鉄板ガイド
退職日はいつがいい?人事が教える損しないタイミングと円満退職のコツ
チーム・上長への連絡、業務の引継ぎ
退職が決定された時点で、上長にメールで連絡を入れました。
メールには以下のような内容をまとめました。
- 休職期間満了によって〇月〇日に退職をする
- あいさつに伺いたいので最終出社日を設定したい
- これまでの御礼
最終出社日は、あいさつや貸与物の返却を行えるように、上長のスケジュールに合わせて調整しました。自分の場合は連絡をしてから10日後に出社する予定を組みました*2。
業務の引継ぎに関しては、自分は休職をするタイミングでほとんど済ませてあったので、退職のタイミングで必要な引継ぎはありませんでした。ただ自分が退職することが決まった時点で、一緒に動いていたプロジェクトチームのリーダーにはいち早く連絡を入れました。
最終出社(部署に挨拶、デスクの整理、退職申請、貸与物の返却)
最終出社日は、上長と決めた予定の少し前の時間に出社しました。新型コロナウイルスの影響で部署のメンバーほとんどが出社しておらず、オフィスにいたのは上長のみでした*3。予定の時間までに、自分のデスクの荷物の整理と貸与物の返却、退職の挨拶のメールの準備をして、上長の予定が空くのを待ちます。
上長の会議が終わり、会議室から出てくると少しお話しました。
「かずかず君はまだ若いから、まずはしっかり体調直して、やりたいことたくさんやっていってね!人生長いから!」
前向きなお言葉ありがとうございます。こういう一言で前向きに頑張ろうという気持ちになれますね。改めて良い上司だったなぁと思いつつ、別の仕事で頑張ろうと思いました*4。
その後、揃えておいた退職の挨拶のメールを送信、人事部の社内システムにて退職申請を行い、そして揃えておいた貸与物を上長に渡して、退職手続きが終了です。あとは退職日の翌日からその会社での籍が無くなるということになります。
退職手続き自体、特に最終出勤自体はとてもシンプルなもので、あっという間に終わったというのが印象的でした。自分の場合は、コロナで出社人数が少なかったり、休職満了による退職だったり特異な点はありましたが、退職というものは案外簡単に終わってしまうんだなと思いました。
続いては、退職後の手続きについて行ったことを紹介していきます。
(補1)退職の挨拶メールについて
最後こそ印象良く!退職の挨拶メールはこれで間違いなし【そのまま使えるテンプレあり!】 |【エン転職】
これに加えて退職のメールはこれまで自分の部署のメーリスに送られてきていたものを参考にして書きました。誰に送れば良いかは前職では「特に決まったルールはなくお世話になった人、送りたい人に送れば良い」とのことだったので、自分は同部署の人や入社前に関わり合いのあった方、同期のメンバーなどに送りました。
もしかしたら会社ごとにルールや慣習があるかもしれないので、上長に聞いてしまうのが早いかもしれません。
退職後の手続き
健康保険の変更
会社で入っていた健康保険は会社の退職日まで有効となり、翌日から失効となります。退職をする時に人事部の方と話し合う内容ではあると思うので、しっかりと確認しておくようにしましょう*5。
退職後の健康保険をどうするかについては、基本的には3つの選択肢があります。
- 会社で入っていた健康保険を継続する(任意継続)
- 国民健康保険に入る
- 家族の健康保険に被扶養者として入る
それぞれにメリットデメリットがありますが、一番の大きな違いは保険料の額でしょう。
①と②の場合は、当たり前ですが自分が保険に入るので保険料(安くて月2万円ほど)を納める必要があります。具体的な金額については、保険組合に直接問い合わせるのが早いと思います。①については会社で入っていた健康保険組合、②は市区町村窓口に問い合わせして確認しましょう。
その一方、③被扶養者として申請が通ればこの保険料を払う必要がなくなります。なので、ご家族が元気に働かれていれば、保険料に関しては被扶養者として入ってしまうのが一番安く済みます。
ただし被扶養者としての申請となるため、被扶養者の月収に一定以下である必要という条件付きます(月収10万円以下など)。この具体的な金額や条件に付いても、ご家族の勤め先に保険組合に問い合わせる、もしくはご家族の勤め先で保険事務をされている方にご家族に確認してもらう必要があります。
要するに③は保険料を浮かせることができる代わりに、自由に働くことができなくなります。
また③はご家族に様々申請に必要な書類について聞いてもらったり、申請をしてもらう必要が出るため、コミュニケーションを密に取る必要が出るということをあらかじめ言っておきます。自分の退職にあまり前向きでなかったり、または様々な家庭の事情等あると思いますので、その点を上手く天秤にかけて選択していただければと思います。
自分は休職から退職をしたのでとりあえず体調面で大事を取りたい、また両親とも運よくまだ健康で働いていて自分の選択に理解を示してくれた、という理由などから③被扶養者として親の保険に入ることを選び、様子を見つつ仕事が安定してから自分個人の保険に切り替えるという方針に決定しました。
具体的な手続きについてですが、①②③いずれの場合も退職証明書や健康保険被保険者資格喪失証明書が必要になる場合が多いです。ただし自分の場合は、退職日から郵送で送られてくるまでに2週間から3週間ほどかかってしまい、申請期間がぎりぎりとなりました。申請期間が過ぎてしまうと、退職日の翌日からの保険適応ができなくなります。ご注意ください。
(補1)保険失効中の医療費について
保険失効中に病院で診察等を受けた場合、保険が適応されず医療費を一時的に全額負担することになります。全額負担した後に、新しい保険証を持ってもう一度その病院に行き、受付で精算をしてもらえれば、差額を支払ってもらえます。ただし以下2つの条件があるのでご注意ください。
- 診察日が保険適応される期間である
- 診察日と精算が同じ月である
①に関しては、退職日翌日から新しく入る保険にしっかり加入できていれば問題ありません。②については、月をまたいでしまった場合はこう役所に自分で行き手続きを行えば精算ができます*6。
(補2)保険に何も入らないは絶対ダメ
健康保険の更新について上記3つの他に、健康保険に何も入らないという選択肢も取れますが、病院に行ったときに全額負担となるのであまりお勧めはしません*7。どんなに面倒に感じても、いずれかの選択肢を取るようにするのが賢明かと思います。限界なら家族や周りの人を頼ってください。やることを一つ一つ整理して、一日で一気にやるのではなくゆっくり、着実にやってください。
参考URL
退職後の健康保険について | よくあるご質問 | 全国健康保険協会
健康保険 退職後の手続きマニュアル~役所・公的機関に行く前に~ |転職ならdoda(デューダ)
傷病手当・雇用保険について
傷病手当給付金と失業手当については、自分は退職してからまだ*8申請を行っていません。実はこれらの給付額が収入として加算され、上で説明しました健康保険の被扶養者としての条件に引っかかってしまうからです。個人で健康保険に加入してのち、権利が残っていれば申請を行うつもりでいます*9。
傷病手当給付金について、未申請分がある場合は、前職の健康保険組合にしっかり問い合わせましょう。「退職後・保険失効後にどれくらいの申請可能な期間があるのか。もしくは申請できなくなってしまうのか。」「手続きはどのように行うものなのか」等々、しっかりと調査しましょう。自分のケースでは退職後(保険失効後)も2年間は申請を受け付けるとわかりました。退職しても権利があるものがありますので、確認しておくことを強くお勧めします。
雇用保険については、退職後に離職票等が郵送で送られてきてからの対応になると思います。自分の場合は、年末に退職となったため、離職票がハローワークで承認を得てから自宅に送付されるまでに3週間程かかりました*10。それくらい時間がかかることを頭に入れておくと良いでしょう。
参考URL
ハローワークインターネットサービス - 雇用保険の具体的な手続き
失業手当(失業保険)はどんな人がもらえる? 金額・期間・手続き方法を解説【社労士監修】| マイナビ転職 転職実用事典「キャリペディア」
確定拠出年金の手続き
正直に言います。自分はまだ終わっていません(退職後1ヶ月時点)。現在検討している最中です。
企業型の確定拠出年金は、退職日から6ヶ月間放置すると、資産は現金化され国民年金基金連合会に自動移換されます。株や証券として保有していた資産を、現金に換えられ、年金基金に移されます。この移管に手数料が発生し、さらには毎月の管理手数料まで取られ、そして現金化されたもの資産運用できず増えることもありません。要するに、デメリットしかありません*11。
反対に考えれば、6ヶ月間はじっくり様々な金融機関のiDeCo(個人型の確定拠出年金)のプランについて検討ができるということなのでここについてはじっくり調査して検討したいと考えています*12。
参考URL
確定拠出年金は解約できるの? 必要な手続きとメリット・デメリット | りそな銀行 確定拠出年金
JIS&TのiDeCo<イデコ>(個人型確定拠出年金)ポータル
また、退職後にJIS&Tから郵送された書類がとても参考になりました。
最後に
自分はかなりラッキーなケースだと書いていて改めて思いました。退職日を自分で決める必要はなく、コロナの影響で多くの人に直接あいさつをしないで済み、保険は扶養申請ができました。
しかしそれでもかなりの文量となりました。
退職関連の手続きは不慣れなものが多く、また量自体もあり、作業量でも精神面でも少し大変です。「やらないとダメ」なものなのでプレッシャーがかかり、また将来への不安もあるので、少し精神的に辛くなってしまうこともあるかもしれません。
それでも、やらなくちゃいけません。辞めるという選択を取った以上、やるしかないんです。
分からないことが多くて不安になるかと思いますが、リスト化して可視化するなどしてまずは全体量をしっかり把握する。そしてとにかく一つずつ、着実に終わらせていくことを徹底してください。
漠然とした不安は厳禁です。冷静に見て、攻略すれば必ずできます。
一つずつ取り組めば意外と終わりが見えてくるはずです。
自分もまだ完全には終わっていない身ですので、お互い頑張りましょう。
三記事にわたって退職にまつわることを書いてきました。正直自分の退職をブログのネタとして書くことに若干の負い目がありましたが、予想以上の方に読んでいただけてとてもうれしく思います。
自分の経験が、読んでくださった方の人生の選択に少しでも貢献できればとてもうれしいです。
長文となりましたが、読んでいただき本当にありがとうございました。
*1:自分が退職日を設定し決定しなかったという少ない事例かもしれません。休職期間満了ですからね。
*2:案外すぐ予定が来るのでドキドキしたのを覚えています。
*3:なので部署への直接のあいさつはしませんでした。楽できてラッキーではありますが、少し寂しい気持ちもありました。
*4:人が良い環境も大事ですが業務内容や普段の日常という面でも職場はきっちり見た方が良いと思います。自分が何にどれくらい重点を置くか考えて、整理してみても面白いかもしれません。一次多項式のように考えて、合計値を自分に合う職場と仮定してみたり。
*5:一旦何でも人事と確認すること。
*6:少々面倒なので上手くやりましょう
*7:本当に申請が面倒な億万長者くらいが実際に取ることのできる択でしょう。
*8:退職後1ヶ月時点
*9:なので申し訳ありませんが、この項については手続き上の詳細な情報はあまりないかもしれません。
*10:何でもそうですが年末年始に何かを申請すると承認までだいぶ時間がかかります。
*11:デメリットしかない主流の通説ですし同意しますが、そもそもなぜこのような仕組みなのか気になるところです。年金機構の歴史や構造について勉強したいところ。
*12:余裕こいてますが絶対に期限オーバーしないように注意しないと