試行錯誤

仕事や趣味(スマブラ)など

大手通信会社を休職して、復職して、もう一度休職して、そして退職した話

みなさんこんにちは、かずかずです。

今回は以前書きました、「『割と楽しかった』休職について語る」の続きになります*1

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上の記事にも書きましたが、私は昨年末に2年勤めた会社を退職をいたしました。本記事では、その退職に至るまでの経緯のお話をさせていただきます。

退職に関する手続きや、退職後の手続等については次回の記事にて書かせていただく予定です。

あくまで私個人の経験となりますが、転職・退職を考えておらる方やそのご家族・友人の考える一助となれば幸いです。

 

目次

 

自己紹介(参考になれば)

学歴:大卒(4年制・文系)

前職:大手通信会社の社内システム(主にデータウェアハウス周り)の運用・構築をする部署のSE

現職:児童にモノづくりを指導する教室のスタッフ、UI/UXデザイナーとしてアルバイト中

休職・退職:8ヶ月(1回目)と2ヶ月(2回目)の計10か月。休職期間満了で退職。

 

職場復帰の流れと雰囲気

約8ヶ月間の休職を経て、私は再びオフィスに戻ってきました。すぐに上長と面談をして、休職中やその時の体調について話しました。久しぶりに直接お話しするので、気まずいかと思い少し緊張していましたが、案外普通にお話しできた記憶があります。

そして具体的な業務内容へと話が移るのですが、そこでなんと異動が伝えられました。異動といっても同部署の別の課に移るだけなのですが。*2

元々私は、「モノやサービスを作る仕事がしたくてエンジニアになった」と休職前にも上長らに何度かお話しさせていただいていたので、結果として休職して更にワガママを通させていただいた形となり、少し申し訳なかったですが、とても感謝しました。

 

職場の方々も優しく、久しぶりの再会を喜んでくださっている様子でした。休職経験について何か嫌味なことを言われたり、逆に変な気を使ってきたりということもなく、復職自体に嫌な気分はほとんどありませんでした。その点で言えば良い職場だったなと思います。

 

業務内容は、社内のシステムのクラウド化に伴う移行作業で、ひたすらデータのテーブルを新しく作り、オンプレミスに格納されているデータを移す。そして、新しいデータが流れてきたときにしっかり更新されるようにする、というもの。

ほとんどコーディングをするわけではなく、エクセルのなどのシートを使って設計書を作り、Scriptでコードを自動生成して、環境で実行をするというもの。やっている内容は「開発」と言われるものなのかは正直怪しいです。その上、元々復職面談の際にはリモートワークが中心で働くことになると言われていたのにも関わらす、会社のセキュリティの都合で自分の業務は出社しないとできないことが多く、9割以上出社して業務を行っていました。それでも始めた当初1ヶ月間までは新鮮なことが多く、なんとか楽しくやらせてもらってました。またその要因として、時短勤務で勤務時間をかなり短くできていたのもあるかもしれません。

 

(補)時短勤務

復職の経過を観る一環として、時短勤務産業医から現場に言いつけられていました。具体的には、初めの2週間の勤務時間は6時間、その後2週間は7時間、そして1ヶ月経ってからはフルタイムで働く、というように徐々に勤務時間を長くしていき、体を慣らすものです。

時短勤務に関しても産業医の方から提案され具体的にどれくらい短く、期間にしてどれくらい長くやるのかは、こちらとの相談の上で決められました。なので誠実であることが大前提ではありますが、休みたければ、強気に交渉に出るのが得策かと思います。

 

心療内科産業医面談を通して思ったことは、見栄を張ったり、申し訳ないと思ったりして「嘘」はつかないほうが良いということです。人からどう見えるばかり気にしすぎると、面談中はよくても、状況は結局変わりません。主治医や産業医は少なくとも、職場に対して第三者の立場でいてくれる人たちなので、正直に自分の思いや状況を話すことが大事かと思います。

 

再休職

職場に復帰してから3ヶ月が経とうとした頃、職場に向かおうとすると体調を崩すようになりました。前日の夜から体調がおかしく感じる時もありましたし、電車に乗っている最中にどうしても吐き気や動悸など、一年前に休職した時とちょうど似た症状が出るようになりました。

先輩や上長に相談して*3、リモートでもできる業務をメインでやるように調整して、週に2日出社して出社中にしかできない業務をする、というようなことも試してみました。しかしながら、リモート中も体調が崩れがちになり、出社もなかなかできなくなりました。

やはり、私はどうしてもその職場と業務にマッチングできませんでした。

 

私は復職の際に人事から、「復職後6ヶ月の間に欠勤が一定数を越えた場合は、再休職を命ずる」という条件を受けていました。欠勤がその条件を越えた私は、人事にそのことを伝えると、主治医から診断書をもらい、再休職をするように言いつけられました*4

主治医の診断書の手配を済ませ、その後に会社のプロジェクトのリーダーへの連絡をすぐにしました。もともと欠勤が多くなっていた時から、少しずつ「どうなっても大丈夫」なように業務を減らしたり、引き継いだりしていたので、休職に入るタイミングでは、私個人で引継ぎが大変だったということはありません。ただ、私の知らないところで先輩方がかなり頑張って自分の業務を巻き取ってくださっていたと思います。やはりその点は正直かなり申し訳なく思っております。

 

復職するか退職するか

さて、休職期間は最長で2ヶ月間。その間に体調を戻し、復職をするかどうかを決めるという流れになります。2ヶ月も休めるのはとてもうれしい反面、重要な決断を迫られるなという少し気を引き締めたのを覚えています。

正直、1年前の休職し始めよりも精神面では辛かったです。一度復職出来て部署も変わったのにも関わらず、働けなかった。これはどこにどのように働いても同じなのではないか。そういう不安感が強かったです。

それでも「休職」なので、まず休むことに徹しました。それから散歩や筋トレ、食事等々、健康的な生活を無理のない範囲で心がけるようにしました。これらはそれなりにメンタル面でポジティブな効果があったように思えます*5

 

またキャリアデザインについての本も読みました。そういった自己啓発系の本はあまり読まないのですが、自分の人生デザインについてできる限り客観的に捉えるという面で、とても良い機会になった気がします。

もともとは大学の授業としてデザインされたものなので、ワークとワークシートがついており、とてもお勧めできます。

本のリンクのみここには貼っておきます。

Amazon.co.jp: スタンフォード式 人生デザイン講座 (ハヤカワ文庫NF) eBook: ビル バーネット, デイヴ エヴァンス, 千葉 敏生: Kindleストア

 

退職を決める

休職してから2ヶ月は意外とあっという間に過ぎました。主治医には「復職しても状況はあまり変わらない、問題は解決されない気がする」と話はしており、向こうからは「復職許可の診断書は出すから、復職の面談や手続きをする過程で様子見してはどうか」と提案されました。この提案自体は前回の復職のタイミングでもされたもので、自分の中でどうするのがベターなのかかなり悩みました。

前記した本のワークをやってみて自分の思いをできる限り言語化し、取り得る選択肢を並べて、それぞれのメリットデメリットを見比べて、云々…

 

そして、最終的には主治医からの診断書は受けず、退職する決断を下しました。やはり同じ職場に戻るということが自分の中ではどうしてもできない選択でした。これが正しい選択だったかどうかは、10年くらい見ていただければと思います*6

  

おわりに

これまでは、私の個人的経験をかなり自分の心情ベースでお話しさせていただきました。

中々一発で最高のパートナーとなる職に当たれるかといわれたら、難しいでしょうと思います。試行錯誤を繰り返して、人生をデザインできればと、今は吹っ切れています。

当たり前ですが、人生のキャリアデザインをする上で、「退職」は重要*7な選択だと思っています。

かっこよくはありませんが、私の赤裸々な自分語りが少しでも、誰かの選択の参考になれたらと幸いです。

 

次回は、退職をするために具体的に行った手続きや、その後に必要だった保険や年金などの手続きについて書きたいと思います。

 

長文となりましたが、読んでいただきありがとうございました。 

 

 

*1:たくさんの人に読んでいただき感謝です

*2:「復職面談の時点で教えてくれればちゃんと考えられたのに」と正直感じました。違う部署に移れたらいいなと思ってはいたものの、復職面談の時に共有した業務内容や勤務体制と働き出してから出違いが生まれてしまうわけですから、意思決定においてはきっちり情報は共有されるべきだと思いました。

*3:早めに相談するのが大切です。こういうことを相談するのは大変ですが、勇気を出してこちらから積極的に声を上げましょう。上長もメンタル医療などのプロフェッショナルではありません。こちらから言ってあげた方が、業務上も助かるはずです。あくまでも誠実に頑張りましょう。

*4:同居人や知り合いには、「明日から無敵期間に入ります」と冗談を言っていましたw 「今回の無敵期間は2ヶ月だけなんだよなぁ」と笑ってました。

*5:肉体の状態が精神状態に及ぼす影響はバカにできません。もちろんメンタルがフィジカルに影響も与えますが、長期的に見た時には、フィジカルが土台にあってのメンタルなのではと思います。

*6:様々悩んだ挙句、最後の一歩は結局「エイっ!」という思いきりでした。期限までは、できるだけ合理的な思考をして判断材料を揃える。体調を整えたり、精神を鍛えてコンディションをよくする。そして期限で思い切って決める。未来のことは分からないので、これしかないのではと思います。十分な準備と勢い。

*7:というより必要なものかと思います。会社は辞めないと移れませんし、生涯一つの企業に勤めるというのも近年の日本では減ってきているのではないでしょうか。壮大ながら、筆者は労働の流動性の活性化が日本経済の復興にもつながるのではと考えてます。